感覚統合の動きづくり  療育・特別支援

発達障害[神経発達症/神経発達障害]

ここでは自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如多動症(ADHD)、発達性学習症(LD)、発達性協調運動症(DCD)を説明します。

発達障害の要因は、おもに脳の機能に生得的な問題があると考えられています。

自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害 ASD:Autism Spectrum Disorder

対人関係の苦手さが強く、何らかのこだわりがあります。

自閉スペクトラム症のスペクトラムとは連続体という意味です。

独自の特徴が軽いものから重いものまでグラデーションのように存在しているということです。

注意欠如多動症/注意欠如多動性障害 ADHD:Attention Deficit Hyperactivity Disorder

不注意があり多動と衝動のため、行動のコントロールが難しいです。3タイプがあります。

  • 不注意のみ
  • 不注意に多動と衝動
  • 多動と衝動、とされる。不注意はあっても、周囲には目立たず判りにくい

発達性学習症/発達性学習障害 LD:Developmental Learning Disabilities

知的能力に問題がないのに、特定の学習面での困難さが極めて大きいです。読字不全と書字表出の不全の要因は 音韻障害と視覚認知障害とされています。

読字不全(読字障害)      
文字を読むことが困難
書字表出の不全(書字表出障害) 
文字を書くことが困難
算数不全(算数障害)      
計算と推論が極端に苦手

推論の能力の獲得と活用が困難 文部科学省が示すLDのタイプ

発達性協調運動症/発達性協調運動障害DCD:Developmental Coordination Disorder

運動や動作の不器用さが極めて大きいです。脳の機能では協調に問題があると考えられています。

協調とは脳が五感からの情報を収集し、うごきの目的からバランスを含めた身体運動全体を円滑にコーディネートするはたらきのことです。五感は触・視・聴・味・嗅覚であり、ここに固有受容覚(筋肉や関節の力の入れ具合に動きなどから、自らの姿勢を把握する感覚)と前庭覚(重力や回転にスピードから、体のバランスを感じ取る感覚)が加わり七感覚となります。

運動や動作とは、細かな手指の動きから姿勢保持や身体活動などのことです。